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『タイムスリップ芥川賞/菊池良』を読んで。

最近、読書がまた好きになってきた。うつ状態になると本が読めなくなったが、今読書に集中できる時間も増えてきたことが嬉しい。今日はおやすみということもあり読書を楽しんだ。

今日読んだ本

今日読んだ本は『タイムスリップ芥川賞/菊池良』。僕の中で「純文学」というのはどうも小難しくなかなか気合いを入れないと読めない分野だった。だけど、読書好きな人は「純文学」を愛する人も多い印象があり、一種の憧れみたいなものが僕の中にもあった。そんな「純文学って難しそうだけど、どんな世界か知りたい」という僕のような人間にはぴったりの内容だった。

文学は終わらない

石原慎太郎『太陽の季節』から大江健三郎『飼育』と戦後の文學界を牽引したと言っても過言ではない文筆家たちのエピソードと当時の時代背景について、博士と少年がタイムスリップしながら物語は進んでいく。

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そこから音楽と文学の時代。ジャズの中上健次、ロックミュージックの村上龍へと時代は移り変わっていく。村上春樹と村上龍の関係性なども興味深かった。

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そして、池田満寿夫や赤瀬川原平の芸術と文学の時代へと移行していく。というように、戦後から復興し、文化の発展とともにその影響を強く受けた作家が登場する。という、「文学の連鎖」とでも言うべきものが今も続いているということが「文学の素晴らしさ」なのかもしれないと感じた。

心に響いた言葉

すべての読書好きは、本を読むことで夜を乗り越えている。

読書をするということで、人は救われようとしているのかもしれない。そして、実際に救われたことがある人はどんどん本の世界にのめりこんでゆくのだろう。僕の場合はまだ「純文学」になかなか踏み出せないでいたのだが、たしかに本に、言葉に救われたことがある。その度に、言葉の持つ力に感銘を抱き、自分もいつか誰かの救いになれるような言葉を自分で紡ぎ出せるようになれたらいいなと思っている。

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